豊川稲荷大本殿
寒巌義尹がご感得、ご自作の端麗妙相をそなえられる通称「豊川稲荷」、豐川吒枳尼眞天がお祀りされています、全国の御信者の信仰の中心である御祈祷の根本道場であります。
当山二十九世、三十世、三十一世の三代にわたる大本殿新築の大願は明治、大正、昭和の三世代に跨って、昭和5年春に竣工し落慶大開帳が行われました。
建物は総欅造り、妻入二重屋根三方向拝の形をとり間口十間七分五厘(19.35メートル)、高さ百二尺(30.6メートル)、奥行二十一間四分三厘(38.59メートル)、丸柱直径八寸(24センチメートル)のもの、直径三尺(90センチメートル)のもの計七十二本が使われています。
内部は内陣、般若殿、施主殿に区画され、内陣には「豐川吒枳尼眞天」が奉祀されています。
また、明治時代に至り、有栖川宮家より「豐川閣」の大額が下賜され大本殿内部に掲揚されています。当山を「豐川閣」と呼ぶのはこの因縁によるものです。